比較ガイド

Familiar vs Flawless TrueSync:AIによる吹き替え一式 vs 支援型ビジュアル吹き替え(2026年)

FAMILIAR 研究更新日 記事一覧

要旨

何週間もかけず、一度で。業界で今使われている制作支援ツールは、VFXアーティストのチームと、プロジェクトごとに数週間を必要とし、言語が変われば、また新しいプロジェクトです。Flawless TrueSyncは、その最上位にあたります。Familiarは吹き替えそのものです。マルチモーダル翻訳のための初の基盤モデルであり、新たなパラダイム、これまでにない、初めてのモデルであるマルチモーダル・ローカライゼーション意思決定モデル(MLDM)が、完成した作品を受け取ります。まず翻訳、そのあと吹き替えを一度に。声と口元とシーンを、まとめて仕上げます。目指す効果は両者とも同じです。Flawlessの報告では、映像まで吹き替えた作品の視聴時間は、音声のみの吹き替えの23×です。
初のマルチモーダル翻訳基盤モデル

何週間もかけず、一度で

Flawless TrueSync支援型AIビジュアル吹き替え

Flawless TrueSyncは、支援型のAIビジュアル吹き替えです。マスター素材と、対象言語で吹き替えた音声トラックを持ち込むと、そのモデルが画面上の一人ひとりの演技を新しい台詞に合わせます。結果はあなたのチームが8Kでレビューし、PixelogicかDeluxeを通じて納品されます。

その反対側にある、一度で仕上げる今のツールは、速い代わりにそれ以外のすべてを手放しています。翻訳は編集できず、音楽や部屋の響きは消え、声は本人から離れていき、顔にかかった手、マイク、ブレ、ボケ、横顔、画面に映る複数の人物があると口元は破綻します。空間を推論することも、世界を理解することもできません。Familiarは、一度で、しかも品質を保ちます。完成した作品を受け取って吹き替えを返し、一度のアップロードで全言語に対応し、すべての判断を記録します。

一度で · FAMILIAR

  • アップロード。一度アップロードすれば、全言語ができあがります。
  • 誰が話しているか。画面の誰が話しているかは、モデルが判断します。
  • 難しいショット。手、マイク、速い動き、ブレ、複数の話し声:どれも同じ一度で。

数週間 · 支援型ビジュアル吹き替え

  • アップロード。マスター素材に、言語ごとの吹き替え音声トラック。そこから数週間のVFX作業。
  • 誰が話しているか。アーティストが全フレームの顔を切り出し、手作業で判断します。
  • 難しいショット。どれも、レビューの前に手作業で修正。

数週間は、どこに消えるのか

支援型ビジュアル吹き替えのプロジェクトは、作品ごと、言語ごとに次のように進みます。

  1. 01

    マスター素材と、対象言語で収録済みの吹き替え音声トラックを持ち込みます。

  2. 02

    モデルが、画面上の一人ひとりの演技を新しい台詞に合わせます。

  3. 03

    残りはVFXアーティストのチームが担います。全フレームの顔を切り出し、誰が話しているかを手作業で判断し、オクルージョン(顔にかかる手、マイク、物)、速い動き、ピンぼけやボケ、複数の人物が話すショットを修正します。

  4. 04

    チームが結果を8Kでレビューします。

  5. 05

    PixelogicかDeluxeを通じて納品します。

プロジェクトごとに数週間。言語が変われば、また新しいプロジェクトです。

Flawlessはビジュアル吹き替えを、「人間による編集の監督のもとで」演技を新しい台詞に合わせるものと説明しており、8Kでのレビューと、PixelogicやDeluxeを通じた納品は同社のローカライゼーションのページに記載されています。公開されている唯一の所要期間は映画『Fall』のもので、30以上の汚い言葉の差し替えに「2週間かかった」とされています。

HeyGenHeyGenElevenLabsElevenLabsHeyGen + ElevenLabsONE-SHOT TOOLS · NO CONTROL

One shot today means giving up the rest.

The one-shot tools today give up the rest: the translation cannot be edited, the music and the room drop out, the voice drifts, and the lips fail on a hand over the face, a microphone, blur, bokeh, a side view or several people in frame. No spatial reasoning, no understanding of the world, no control. ElevenLabs' current Dubbing v2 edits only through an Enterprise API, and its full editor is the older model, in maintenance mode; HeyGen stitches a lip-sync over a dub like that, and the lip-sync breaks on the ordinary shots of any episode. Familiar is one shot and the quality: translation first, reviewed; then the voice, the lips and the scene together, through the hard shots.

54.7%

FEWER TRANSLATION ERRORS · FAMILIAR VS ELEVENLABS DUBBING V2

270%

ELEVENLABS MORE BACKGROUND-SOUND ERROR · THE LAUGHTER, THE MUSIC, THE AMBIENCE

+27.8%

FAMILIAR CLOSER TO THE REAL SPEAKER

それぞれにできること

FLAWLESS TRUESYNC

  • 顔:画面上の一人ひとりの演技を新しい台詞に合わせる。顔の生成や差し替えは行わない。
  • 声:持ち込んだ吹き替えのもの。声優の収録でも、ほかのどんな音源でも。TrueSyncは音声を問わず、音声の生成、加工、合成は行わない。
  • 作品のための設計:映画の作り手、監督の承認、劇場公開。

FAMILIAR

  • 顔:口、あご、目、眉、頬、頭まで、新しい言葉に合わせて動く。ショットに複数の人物がいても、顔の前に手やマイクがあっても。
  • 声:新しい言語でも俳優本人の声。ElevenLabs Dubbing v1より本人に27.8%近いと測定。
  • カタログのための、事後の設計:完成した作品を何千本も抱え、すぐに呼べる制作チームを持たないプラットフォーム、配給会社、放送局。

作品はそれぞれでどう進むか · FLAWLESSの事実は同社のローカライゼーションのページより、2026年9月18日

持ち込むもの
FLAWLESS TRUESYNCマスター素材と、対象言語の吹き替え音声
FAMILIAR公開されたままの完成した作品:ミックス、音楽、観客の声
翻訳
FLAWLESS TRUESYNC吹き替えの収録前に、そちらで仕上げておくもの
FAMILIAR含まれる。担当者が1行ずつレビューできるよう保留。フランス語、中国語、ヒンディー語、インドネシア語でプロの一次翻訳の品質の100.3%
シーンの音
FLAWLESS TRUESYNC持ち込んだ吹き替えミックスに入っているもの
FAMILIAR元の音をレンダリングまで保持:音楽、効果音、笑い声、観客の声
レビュー
FLAWLESS TRUESYNCロスレスカラーの8Kで、そちらの基準に沿ってQC
FAMILIARレンダリング前に言語ごとの翻訳レビュー。カタログ向けにAPIとWebhook
納品
FLAWLESS TRUESYNCPixelogic、Deluxe、その他のローカライゼーションパートナー経由
FAMILIARStudio契約の納品ではProResマスター。APIでは完成したmp4、srtとvttの字幕、すべての音が入ったミックスか台詞のみのトラック

FLAWLESS · 解像度

8K

劇場公開に対応

FAMILIAR · 解像度

最大4K

現時点

FLAWLESS · 音声

持ち込んだ吹き替えミックス

制作側が用意する吹き替えミックス

FAMILIAR · 音声

ディスクリート5.1chかステレオ

シーンとともにレンダリングしたディスクリート5.1chサラウンドかステレオのミックス、24bit PCM

FLAWLESS · 言語

どの言語でも

吹き替えを収録したどの言語でも

FAMILIAR · 言語

30

出力言語。映像は99の元言語のどれでも可

支援型ビジュアル吹き替えが向いている場面

制作陣が立ち会う、1本の作品の劇場公開です。Flawless自身の節目がその例です。『Watch the Skies』(原題『UFO Sweden』)はTrueSyncでスウェーデン語から英語になり、映像まで吹き替えて劇場公開された初の映画となりました。プロデューサーは、映画業界にとってのゲームチェンジャーだと評しています。

TrueSyncは元の演技を保ちます。新しい台詞に合わせて顔のアニメーションを調整するもので、顔を生成したり、差し替えたり、合成したりはしません。
Flawless, Localize Titles with Assistive AI Visual Dubbing
  • 8Kでのレビューと納品。Familiarは現時点で最大4Kです。IMAXやプレミアムな劇場用マスターでは、その解像度に届くのは支援型のほうです。
  • 監督の基準がQCの基準。すべての演技を、それを作った人たちがレビューします。
  • 既存の吹き替えをそのまま。スタジオが気に入っている人間の吹き替えがすでにあれば、TrueSyncは音声に手を加えずに顔をそれに合わせます。

吹き替え一式が向いている場面

看板作品1本以外のすべてです。プラットフォームは何千本もの作品を抱え、呼べる監督はいません。支援型の工程には、作品ごと・言語ごとに、プラットフォームにはまず揃わない3つが必要です。収録済みの吹き替え、どの顔がどの台詞を話すかを指定する人、そしてショットごとのレビューです。吹き替え一式は、完成した作品にそのまま、事後に適用できます。バックカタログ、買い付けた作品、何年も前に公開されたシリーズです。

一度のレンダリング
吹き替え一式翻訳、どの声を翻訳するか、画面の誰が話しているか、シーンの音、顔をMLDMが判断します。先に吹き替えを発注することも、ベンダー間の受け渡しもありません。すべての判断はジョブとともに記録されます。翻訳の候補からの選択は、今日からレビュー担当者ができます。別の顔を選ぶこと、映像の中のどの文字を訳すかを選ぶことは、開発中です。
言語ごとのキャスティング不要
吹き替え一式声は俳優本人のもので、30言語それぞれに引き継がれます。東京でもサンパウロでも、キャラクターは同じ声で話します。
人の多いショット
吹き替え一式画面に複数の人物や顔、口の前の手やマイク、台詞の下の音楽や観客の声。それでも、話し手の顔だけが新しい言葉に合わせて動きます。
全言語を一度に
吹き替え一式一度のリクエストがすべての対象言語に展開され、それぞれ担当者のレビューを待ち、承認されたものから公開されます。
シーンが残る
吹き替え一式同じクリップで、ElevenLabs Dubbing v2 (Alpha)はFamiliarより背景音のエラーが270%多く発生しました。音楽も笑い声も部屋の響きも、レンダリングを通り抜けて残ります。
ポストプロダクションが求める納品物
吹き替え一式Studio契約の納品では最大4KのProResマスター。すべての音が入ったミックスはディスクリート5.1chサラウンドかステレオで、独自のミックス用に台詞のみのトラックも。レビュー済みの書き起こしから作り、NetflixのTimed Text Style Guide(字幕スタイルガイド)の慣例に沿って区切ったsrtとvttの字幕、翻訳したタイトルと説明文。APIでも言語ごとに同じものを返し、状態が変わるたびにWebhookを送ります。配信サービスは、吹き替えが元のミックスと一致することを求めます。5.1chで受け取ったら、5.1chで返す。
ElevenLabsElevenLabsElevenLabsTHEIR DOCS, READ OCTOBER 30, 2026

Editing the translation means their old model.

On ElevenLabs' current Dubbing v2, in alpha, editing the translation and regenerating the audio through the API is for their Enterprise plans only. Their full editor, Dubbing Studio, is "only available via the v1 model" and "in maintenance mode", in their words. Dubbing v1 is the model our 418-pair study measured, and its output is mono.

+27.8%

FAMILIAR CLOSER TO THE REAL SPEAKER · ALL 11 LANGUAGES

261%

ELEVENLABS MORE BACKGROUND ERROR · THE MUSIC, THE AMBIENCE

+243.7%

FAMILIAR ON LAUGHTER AND REACTION SHAPE

ELEVENLABS DUBBING V1 · 418 PAIRED OUTPUTS · 11 LANGUAGES · AUGUST 5, 2026Read the study Their docs

ここまでの測定結果は、ElevenLabsベンチマークと人間の翻訳ベンチマークで公開している、ペア比較のブラックボックス型研究によるものです。

作品の先へ

一方は、映画の作り手が立ち会う1本の作品のため。もう一方は、カタログのため。

Familiarは、実在の人が視聴者の前に立つものなら何でも吹き替えます。シリーズやマイクロドラマ、教育、広告、企業コミュニケーション、放送、クリエイターのチャンネル。どれも完成したファイルから30言語へ。

エンゲージメントの数字と、その出どころ

Flawlessはローカライゼーションのページで、同社自身の比較対象とともに3つの数字を公開しています。どれも、この分野全体の意義を示すものです。

23×

同じ作品の音声のみの吹き替えと比べた視聴時間(『Vincent Must Die』、フランス語から英語)。Flawlessの数字。

9×

映像まで吹き替えた作品1本あたりのユニーク再生数。Flawlessの数字。

+260%

通常の吹き替えより高い完走率。Flawlessの数字。

ご自身の作品で試すべきこと

どのビジュアル吹き替えベンダーでも、1シーンを通して次の点を確認してください。

  • 1つのショットで2人が話す場面。それぞれの顔が自分の新しい台詞を話すか。どちらがどちらかを指定したのは誰か。
  • 口の前を横切る手、マイク、グラス。オクルージョンの間も同期が保たれるか、途切れるか。
  • 横顔、または台詞の途中で顔をそむける場面。横から見ても、口が新しい言葉を話し続けるか。
  • 台詞の下に音楽が流れる群衆シーン。納品されたミックスで群衆の声と劇伴はどうなるか。5.1chかステレオで戻ってくるか。
  • 声。誰が収録するのか。どの言語でも俳優本人に聞こえるか。
  • 用意しなければならないもの。マスター素材だけか、それとも言語ごとの収録済みの吹き替えも必要か。
  • 人の手による工程。人の手が必要なショットはいくつあり、90分の作品は言語ごとにどれくらいかかるか。
  • 解像度。どの解像度で納品するか。支援型は8K、Familiarは現時点で最大4K。

よくある質問

Flawless TrueSyncはAI吹き替えツールですか?

支援型のAIビジュアル吹き替えです。同社自身の説明によれば、画面上の顔を持ち込んだ吹き替え音声トラックに合わせるもので、音声の生成、加工、合成は行いません。声と翻訳は、持ち込んだ吹き替えのものです。

TrueSyncにはなくて、Familiarにあるものは何ですか?

翻訳、俳優本人の声、シーンの音です。顔と同じ一度のレンダリングで、完成した作品から、ショットに映るすべての話し手に対して行います。プラットフォームは、作品ごとに吹き替えを発注したり制作チームを組んだりせずに、カタログを吹き替えられます。

支援型ビジュアル吹き替えはバックカタログにも使えますか?

これは制作工程の一つです。マスター素材と言語ごとに収録した吹き替えを、制作側のチームと指定・レビューするため、公開計画に組み込んで進めます。最終ミックスしか残っていないライブラリの完成作品は、AIによる吹き替え一式でそのまま吹き替えます。

Familiarは8Kで納品できますか?

現時点では最大4Kです。Studio契約の納品ではProResマスター、APIではmp4で、ディスクリート5.1chサラウンドかステレオのミックスを付けて納品します。TrueSyncは8Kでレビューと納品を行います。

Familiarは言語ごとに何を納品しますか?

吹き替えた映像をProResマスター(Studio契約の納品)またはmp4(API)で。すべての音が入ったミックスをディスクリート5.1chサラウンドかステレオで、独自のミックス用に台詞のみのトラックも。レビュー済みの書き起こしから作り、NetflixのTimed Text Style Guideの慣例に沿って区切ったsrtとvttの字幕、そして翻訳したタイトルと説明文です。

劇場公開に合うのはどちらですか?

1本の作品の全フレームを監督が承認し、マスターが8Kなら、その場に合うのは支援型ビジュアル吹き替えです。カタログを30言語に吹き替える仕事なら、合うのは吹き替え一式です。

23×、9×、260%という数字はFamiliarのものですか?

いいえ。映像まで吹き替えた作品を、音声のみの吹き替えや通常の吹き替えと比べた、Flawlessが公開している数字です。Familiarの測定は、ElevenLabs、YouTubeの自動吹き替え、人間の翻訳者を相手にした別のペア比較研究で、/benchmarkで公開しています。

参考資料

  1. [1]Netflix, Timed Text Style Guide: Subtitle Templates(2026年10月30日に閲覧)
  2. [2]Flawless, Localize Titles with Assistive AI Visual Dubbing (TrueSync)(2026年9月18日に閲覧)
  3. [3]Flawless, What is assistive AI?(2026年10月30日に閲覧)
  4. [4]Voicebot.ai, Synthetic media AI transforms Fall movie rating from R to PG-13(2022年8月10日)
  5. [5]Familiar vs ElevenLabsの吹き替え:2つのペア比較研究
  6. [6]Familiar vs 人間の翻訳者:プロの品質の100.3%
  7. [7]支援型AIビジュアル吹き替え vs AIによる吹き替え一式、その違い
  8. [8]AIリップシンクとは:できること、足りないもの、その先にあるもの(2026年)
  9. [9]2026年、吹き替えの費用はいくら?

マルチモーダル翻訳

Familiar Labsは、マルチモーダル・ローカライゼーション意思決定モデル(MLDM)で次世代の吹き替えを手がけています。MLDMは、マルチモーダル翻訳のための初の基盤モデルです。テキスト、音声、映像のすべてにわたって何をローカライズするかをひとつのモデルが判断し、選択肢をあなたに示します。あなたの声と口元を、新しい言語へ。博士を擁する8人のチームを、Samsung、RedBird、Gold Houseが支援しています。 私たちのミッション